先日とある格安前払い方式のコインパーキングを利用した際、
地中を通したと思われる電線が派手に破損している部分を見つけました。
コインパーキングの照明配線、車に踏まれる可能性のある出入り口、しかも完全に埋設してない100V配線、VVFケーブルに可とう電線管のみはNGすぎる
— ひろみつ(honeylab) (@bakueikozo) 2021年5月22日
車に踏まれてパッキパキやん
素人かな
通行人感電するで(まあ暫くは大丈夫かもだけど pic.twitter.com/mTBHXqo4Yt
現場はこちら
このブログを読んでいる方には、「電気工事士」という資格があることを知っている人は多いかと思いますが、工事をするには資格があるだけではだめです。
そもそも、電気工事士の資格とは他人の財産、生命を感電や火事などによって傷つけたり、失わせたりしないようにするために一定の方法・品質で工事をすることを義務付けるために設定されたものです。当然、各種工事はこの法律に従わなければなりません。
(加えて、業として工事を行う場合は都道府県への工事都道府県への工事業者と業者としての登録が必要です。)
(ちなみにブログ主は第二種電気工事士の免状を取得済みです。認定電気工事従事者の講習も受講済みですが、めんどくさくなって免状の申請をしていません。)
このような地中を通す、または頻繁に車が通るような部分に電線を通す場合、きちんとした電線の保護が必要です。
車両の影響がある場合ですから、上記のサイトにあるようにコンクリート製の暗渠を使い、1.2m以下に埋めるなどの埋設方法をとらなければ違法となります。
それに対してなんじゃこりゃ。
とりあえずフレキ(CD管)には通してはありますが、ほぼ地面の真下に通してあるため、はがれた舗装からむき出しになり、水たまりに浸かっている状態です。
中を通っているケーブルはVVFですから、一応二重絶縁ですが、紫外線には弱く、屋外配線としては直接使用してはいけないことになっています。
また、このCD管自体も対候性はありませんから屋外露出には向きません。
さらに駐車場内にいくつかついているLED照明を確認してみます。
地中をPF管から引き出された配線ボックスに接続したまではいいですが、さらに照明までの配線がVVF+PF管のみ、インシュロックで固定されただけです。また、インシュロックも劣化して切れてしまい、ぶらぶらしています。
もう一つの照明、一応水が入らないようにとか思ってPF管をまげて施工しているようですが、PF管をこんな鋭角で曲げているためあっという間に劣化して切れてしまっています。
これではここから水が浸入し、PF管を通って下のボックス内に溜まっていってしまいます。漏電まっしぐら。
ちなみに正しい方法としては、電線管とエントランスキャップを使う工事が普通です。
エントランスキャップだって、値段としては数百円なんですが…
加えて、精算機のそばにある配線ボックス…
蓋割れとるやんけ!!!!!!!!
防水のためのボックス割れて水かかり放題じゃん!!!
ひどいひどい。
こんな感じですから、この看板に書いてある同じ経営ではないかと考えられる近隣のパーキング、同様の状態なのではないかと思いチェックしてきました。
看板②のパーキング
そもそも先ほどの駐車場ほど広くないため、照明の数は少なかったですが、
同様にPF管をまげていても施工が不十分なためここから水が浸入してしまいます。
もう一か所もこんなん。
この駐車場内の照明はすべてこのような状態でした。
っていうか、もはや電線の自重で照明の線が引っ張られてるじゃん…
看板につながる照明への配線もVVFからケーブルへの直結で防水もテープ巻きのみですね。中で圧着端子使っていればテープ巻きでも十分ではありますが、これは配電盤にでも入れたいところですが…
さて、看板①のパーキングに来てみました。
予想に反して、こちらは照明間の配線に金属電線管が使われ、正しい工事が行われているようでした。
一か所PF管が割れていますが、ここはまぁ精算機への配線とコンクリート埋設なので大丈夫かな…
さて、こんな感じで街中には皆さんが気づかないまま、違法であったり、大変漏電の危険の高い状態のまま放置されている場所があるようです。
ここはいわゆる駅チカの激安前払い駐車場として、投資を最低限にするために激安の素人工事屋にでも頼んでしまったのでしょうか。
ちなみに管理会社のサイトの説明はこんな感じです。
こんな感じの看板、見たことありますよね?
実際に事故が起きてからでは遅く、それが大変危険であるために法律で制限されているわけですから遵守されていて当然です。
ましてやそれが不特定多数の方が利用する駐車場のような場所の場合、施工業者だけでなく管理者の責任も逃れられないと思われます。
というわけで、この状態を各種関連窓口に通報してみたいと思います。
この管理業者に通報したとしても内部で処理されてしまったりして今後の改善につながる気があんまりしてませんので、上から順に投げていきたいと思います。
調べてみると、管轄の警察・消防・電気工事士の管轄である経済産業省、地域の電気保安協会、などがあるようですので順々にこのURLを添えて投げていってみたいと思います。