このブログではさんざん分解しているWifi防犯カメラ、特に屋外で使用可能なATOMCam2なんていう便利なものを結構な数持っているにもかかわらず、
実運用しているカメラが1台もないという奇妙な状態が続いていましたが、
運よく引っ越しが完了し、さらに監視対象としての庭や道路がたくさんできました。
そのため、手持ちのカメラを、分解したものを頑張って組み立てながら実運用していこうと思っています。
まずは一台、目の前に信号機のない交差点がある1階の道路に面した軒下にカメラを付けてみようと思いますが…
屋外にカメラを付けるときに、考えなければいけないのは、電源の確保です。
この位置にコンセントはありません。そのため室内から引き出さないといけません。
素直に考えると、いいところにエアコンの室外機がありますので、この配管穴を通して
室内からAC100Vを配線することが簡単そうですが…
実はこの配管、すぐそばの部屋から直接引き出されておらず隣の部屋の収納を経由している上、配線の位置もエアコンの真裏に隠蔽されていて、新たに配管を通すのが面倒です。
ぼんやりと眺めていると、エアコンの室外機にVVFが配線されているのが見えました。
あれ?もしかしてこれはAC100Vが供給されているのでは?と思い、まずは調べてみます。
カバーを外してテスターをあてると…おお、AC100V。そしてエアコンの動作状態には関係なく、常時給電されています。これは素晴らしい。
この端子からACを取り出し、ACアダプタでカメラに電源を供給することにします。
(残りの1本は通信線らしいです。たまにアースと勘違いしている人がいます)
また、少なくとも私のエアコンで(ダイキン)は常時給電でしたが、そうでない場合は毎度確認する必要があると思います。が、わざわざそこにリレーなどを入れることはあまり考えられないので、多くの場合常時給電だと思われます。
※ここから先の作業内容はあくまでも作業ログであり、指南書ではありません。
また、作業の中には電気工事士の資格が必要な工程があります。
類似の作業を行う場合、各人の責任で、安全を確保する必要があります※
①電源取り出しケーブルを作ります
今回の室外機の接続部には端子台が使われ、ACの黒白、信号用の赤に対して2本ずつ接続できるようになっていました。そのため、平型端子を使って取り出しケーブルを作ります。
必要な部材です。
・平型端子
・AC差し込み口
・配線ケーブル(本来、屋外用のタイヤキャブケーブルを使うのが正しいです。しかし、今回露出部が少ないこと、雨が直接かからないことから上記のビニルキャブタイヤケーブルを使用しています。配線後、ビニールテープで巻いて保護することとします。
最低でも安全のため、通常の平型コードを使うのはやめた方がいいと思います。)
(1)ケーブルの被覆を取り、圧着端子を付けます。極性は気にしなくていいです。
(2)反対側に差し込み口を付けます。中学校の技術家庭のレベルです。
②エアコンのコンセントを抜き、白黒線が0Vになることを確認します。
(ブレーカを落とす必要はありません。)
③端子台に接続します。くれぐれも、電圧のかかっていない状態を確認してください。
④ケーブルを固定します。
⑤配管カバーを外し、コンセントを通します。
ケーブルは、この辺から通すといいでしょう。
⑥カメラを取り付け、エアコンのコンセントを戻し、カメラの動作確認をします。
このような手法で電源を確保することで、
たいへんシンプルに電源を準備することができました。
実際に撮影している画像はこんな感じです。
設置したカメラは「ATOMCam2」で、わずか5000円程度で防水・暗視機能を持っています。お勧めだけど、それなりに壊れるので、壊れたら買い替える気持ちでいましょう。
必ずこの手法で電源が取れるとは限りませんが、自分の持っている設備を
十分に観察し、必要な知識と手順をもって行えば、こんな施工も可能になります。
最後に、この手法で電源が確保できるのは、エアコンの消費電力に対して無視できるほど小さな機器を接続する場合に限ります。ATOMCamはせいぜい5W~10W。エアコンの動作電力は数百ワットですから、ケーブルの許容電流としては十二分に余裕があると考えられます。簡易なLEDタイプのクリスマスイルミネーションぐらいなら問題ないかもしれません。それに反するような、例えばハロゲンライトや電動工具などは絶対に接続してはいけません。そういうことを考えられる人のみ、こういう施工が可能です。