前の記事で書きましたが、PlaystationClassicには追加のUSBポートを簡単に取り付けられるような端子はありません。
しかし、ゲームを追加して2Pで遊ぶにはどうしてももう一つのUSBポートが必要です。
無くてもいいのですが、HUB、しかもセルフパワーのものが必要になってきます。
基板と本体の動作をよく確認していると、もともとのUSBコネクタの至近に
VBUSを制御しているようなFETらしきものがあります。
どうやら、PSCは結構厳しめの電流制限管理をしているようです。
ここで電流を引っ張りすぎて本体の電源供給に問題が出ないようにしているのだと思います。
海外のサイトでも、USB3.0に対応しているような電流消費の大きめのUSBメモリはハブを介さないと動作しないという報告が多数出ています。
さて、実際の工作工程です。
ここまでを検証して、USBポートを増やすには、もともとのUSBコネクタの近くで
配線パターンをカットして、セルフパワーのHUBチップを経由してUSBポートを増設し、増設した一本をもともとのUSBコネクタに戻してやればいいということになります。
もともとのコネクタ付近はこの様になっていますが
このCPUからの線を取るために、22Ωのダンピング抵抗と15kのプルダウン抵抗は取っ払ってしまいます。米粒より小さいノミぐらいの部品です。
そして、細いUEWを使ってUSBの配線を一旦ユニバーサル基板で受けておきます。
そして、PSCの中に内蔵するためのHUBを準備します。
適当なUSBハブ(制御基板が取り外せるタイプのやつが便利です)を
パカっと割って、
制御基板を取り外します。
セルフパワーで構築する必要がありますが、電源部分は自分で配線する必要があるので、バスパワーの安いやつでOKです。
何個かHUBをぶち割って見ましたが、この形のHUBはだいたいこのような構造をしているようです。参考までに。
あ、いまさらいいますが、素人さんは真似してはいけませんよまじで。
取り外した制御基板を割り込ませて配線します。こんなかんじ。
また、もともとのコネクタのVBUSには先述のきつい電流制限がかかっていますので、
電源はmicroUSBコネクタのところからジャンパーで持ってきます。
電流制限がかからない状態になりますが、供給元のアダプタが音を上げるか燃えるかのどちらかです。
ここまで配線した時点で、一応動作確認をしておきます。
問題なく動作したようなので、ケースに穴をあけます。
本当はもともとのプレステのように拡張端子のふたを開けるギミックも欲しいのですが、そんなに心が強くないのでとりあえず直接USBコネクタを取り付けます。
蓋をして完了!
これで2PコントローラとUSBメモリを同時に使っても本体周りをすっきりさせることができました!
尚、内蔵したHUBのポートはまだ2つ余っているので、本体内にUSBメモリを内蔵させてしまったり、無線LANドングルでも刺せばいいんじゃないですかね。
(Linuxのカーネルソースが公開され、各種ドライバのコンパイルとinsmodが確認されましたので、たいていのUSB機器はこれからどんどん認識できるようになると思います)